取手コレクション2006冬 という展覧会が始まりました。常磐線取手駅西口の、宇田川ビルにある、取手市民ギャラリーの存在を知っている方は、あまり多くは無いのではないでしょうか。
駅に隣接するギャラリーは、2000年に設立されました。様々な思考錯誤を経て誕生したギャラリーは今年で創立六年目を迎えることになります。取手市にかかわる美術家の発表の、かけがえのない施設として今日にいたっています。
今回の展覧会の出品作品を、制作者のご了解の上公開いたします。是非とも会場にあしを運んでいただきたく思っています。。そして、様々な思いを抱きながら、夢と希望とを持ち続け、表現という領域に生きている若き美術家のひそやかな、しかしながら、確固たる創造のあり方を体感していただければ幸いに思います。
大理石の彫刻です。この作品は、実は、立体パズルのような形態をしています。様々な形のパーツが内在しています。幸運にも作者にお会いすることができ、その内包された、濃密な造形空間と、作者の秘められたドラマを知ることができました。その形作られた空間は、かつて訪れたことのある、インドのアジャンタ、エローラといった石窟寺院のミニュアチュールを彷彿とさせてくれます。東洋的な表象と、西洋的なフォルムとが、渾然一体となった世界を具現化しているように感じました。
上の映像は、杉山啓子さんのエッチングによる作品です。壁面にコラージュした植物が、たおやかな空間を醸し出しているように感じられました。床に映りこんだ映像は、湖を連想させます。会場が、山懐に抱かれた、高原の小さな湖沼でもあるかのような印象を受けました。
この企画展は今後も継続して開催されるようです。その時はまた、レポートを書き込もうと考えています。
つづく