版画制作、編集、印刷、製本全てを一人で行っている工房です。
中学生の頃は、漫画少年でした。手塚治虫が主宰していた「COM」という漫画雑誌に投稿をしていました。いつも選外佳作ということで,描いた絵が雑誌に掲載されたことはありませんでした。
十代後半から、登山家に憧れました。わたしの生まれた町の運動具店の主人が登家でした。日本人ではじめてマッターホルン北壁を初登頂したクライマーがその人でした。
山の雑誌に新田次郎の『栄光の岸壁」という山岳小説が連載されていました。大学に進学し、即座に山岳部に入部。一年のうちの百日以上はテント暮らしの日々を送っていました。
進学したのは、美術の教員免許を取るためでした。大学の実技で木版画を体験し、その魅力に取りつかれてしまいました。その後、創形美術学校で、木口木版画という手法に出会い、無我夢中で版画を作り続けることになったのです。もう三十年木口木版画を彫り続けています。
要請があれば教師もしています。高校、小学校の図工の教師も体験しました。その辺の状況は,『イマジオ&ポエティカ」という
わたしの個人冊子に詳しく認めています。
そのうち、もっとパソコがうまくなったら、ホームページ上で、木口木版画の制作のための講座を開設してみようかと考えています。
また以前から制作していた、蔵書票の公開もしてみたいものです。
まく
現在、木口木版という、日本ではまだ一般に知られていない木版画の制作を続けています。最近その木口木版画の特性を生かした、オリジナル版画の挿入された、小部数の冊子を何種類か、刊行しています。 たぶん、世界でいちばん小さく、最も原始的な手法で印刷物を刊行している出版社といえるのかもしれません。 内容は、日本の懐かしい夜景のシリーズ、山岳風景などです。